晩春の白馬岳(Ⅰ) 


未練がましく玄関先に置いてあったスキーだったが、梅雨入り前の晴天が約束されたので遠征を決めた。深夜家を出て白馬へ。片道250km以上あるので高速を使っても5時間くらいかかる。前日の仮眠で睡眠は十分と思っていたが、途中三度もSAで仮眠をとるはめに・・。それでも猿倉には07時前に到着した。登山届を出して出発。

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   この時期の平日、駐車している車はまばらだった。

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   猿倉荘で登山届を提出する。


いつもならば、猿倉線の開通直後が多いので駐車場の周り一帯は雪が豊富だが、この時期になると登山道に雪はまったくない。緩やかな林道をゆっくり登って行く。長走沢にはすでに橋が架けられていた。林道が終って、歩きにくい岩のゴロついた道を進むと木道が出て来る。白馬尻は近い。建設中の小屋の手前で雪が出て来た。白馬大雪渓の末端だ。ここからスキーを履いて登って行く。

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   登山道は猿倉荘から始まる。

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   林道が終って白馬尻も近い。

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   大雪渓の末端、ここからスキーを履く。

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   白馬尻小屋。これから建設が始まる。


雪渓の奥には見るとまだガスが渦巻いていたが、どんどん晴れ間が頭上に広がって行った。足下の雪面は晩春そのものであったが、さすがに大雪渓といわれるように谷を埋める雪原は広大だ。すぐに杓子岳の白い姿が見えて来る。大雪渓の登りの目安は杓子岳の姿の変化を見て行くのがいい。最初は白い岩山が近づいて来るだけだが、葱平下部の小尾根に取り付くあたりになって来ると尖った尖塔状に見えて来る。天狗菱だ。更に小雪渓を渡るあたりになると裏側の岩峰が屹立してくる。そうした変化を楽しみながら登高を続ける。単調な大雪渓の登りだが、二ヶ所ほど傾斜が大きくなるところがあり、その後葱平下部に到着。このあたりの雪渓の傾斜はかなり大きく、雪の消えた小尾根を登ることにして板を担いだ。

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   まだガスが巻いている。

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   すっかりガスの払われた大雪渓。

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   振り返ると、下部はまだガスが巻いていた。

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   杓子岳が白い姿を現す。

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   杓子岳が近づいて来る。

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   登るにつれ、杓子岳はその姿を変えて行く。

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   天狗菱が圧倒的な迫力を見せる。


ブーツでの急斜面の登りはバランスに注意が必要だ。登り切ると夏場に小雪渓と言われる部分に入り再びシール登高に切り替える。雪解けが進みシールが濡れてしまっているので、傾斜がきつくなるとシールの効きが悪く、登りは厳しい。ようやく小さな小屋のところでひと息つく。雪渓はかなり融けていて、雪の切れているところも出て来ている。帰りの滑降ラインを考えながらひたすら登る。杓子岳の姿が稜線からの姿に合致するようになるとようやく村営宿舎の建物が見えて来る。稜線が近づいて来たことを知るが、なかなか歩が捗らない。小屋の前まで登ると雪渓は大きく切れて夏道が出ていた。この先の雪のつながりは頂上山荘の手前までだが、残雪の様子からこの先まで板を運ぶ意味はないと判断してハイマツの陰にデポ、身軽になって最後の登りに入る。

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   板を担いで葱平下部の小尾根に取り付く。

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   登り切り、小雪渓の登りになる。

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   小さな小屋のようなものがあり、ひと息つく。

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   杓子岳がもっとも鋭い姿に見える。

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   雪が切れて流れが出ていた。

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   いわゆる稜線から見た姿の杓子岳が登場。

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   村営宿舎はまだ営業していない。


村営宿舎の上の雪壁を登ると稜線が近づき、頂上山荘が見えて来た。傾斜が緩んで稜線上の雪の上に出る。待っていた剣岳を中心とした北アルプス北部の山々が視界に飛び込んで来た。杓子岳の後ろには白馬鑓の姿も大きく見えるようになる。ここまで登れば頂上山荘は目前、そしてその後ろには特徴的なピークを見せる白馬岳の姿も覗いている。程なくして山上のホテルを窺わせる頂上山荘に到着。そのまま山頂に向かう。いつもの時期なら山頂まで雪はつながっているのだが、この時期には無理。ガラ場の登りをしばし頑張り、山頂に立つ。四方の展望を楽しみ、写真を撮りまくった。寒くはないが風が強くすぐに山頂を辞し、小屋の前で食料と水分を摂取する。

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   村営宿舎の上の雪壁を登ると展望が開けてくる。

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   稜線の西側には旭岳が、まだたっぷりの雪を抱えていた。

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   丸山の向うに剣岳をはじめとして、見事な展望。

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   頂上山荘はすぐそこだ。

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   杓子岳の後ろにはどっしりとした白馬鑓ヶ岳。

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   山荘の間に白馬岳山頂が覗いている。

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   山頂への僅かなアプローチ上に雷鳥さんが姿を見せた。

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   山頂からの雄大な展望。

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   小蓮華山と頚城の山々。

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   鹿島槍の双耳峰も見えている。

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   山荘の陰で風をよけて休憩。スカイプラザも健在。


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