RAW画像いじり

南十字座bl.jpgRAW画像をいじり出すとはまりますよ、と言われていたが、何度も現像を繰り返すと自分の感覚がよく分からなくなってくる。
定番の南十字を135㎜で狙うと、コールサックを入れてぴったりとこの画角に収まる。この付近は天の川の中になるので星が多く、また入り乱れた暗黒帯もあり、Apo-Sonnarの鋭い星像だと南十字も判別し難いほどビッシリと星で埋め尽くされてしまう領域だ。

・・とすれば、ソフトフィルターの出番になるのだが南十字付近にはは意外に明るい星が多いので、切り取った135㎜の画角では画面がとても賑やかになってしまう。つまり、明るい星がフィルターの効果で膨らんでしまうからで、青っぽい星が画面全体の面積の大方を占めてしまうのだ。だから、普通はその周辺も画角に収まるようにもう少しワイドな焦点距離の短いレンズで狙う場所、ということになる。
・・が、敢えて135㎜で切り取るとこんな感じになる。

先月の南天ツアーでのカットだが、問題は現像から次の処理の段階でさまざまな要素が絡んで来て、実際どうしたいのか、どれが本当なのかよくわからなくなって来るのだ。天体写真の場合、実際の星空を見ても詳しい色の感じや見た星の量というのは写真とは比較できない。したがって、自ずからどうしたいといった自分の気持ちが現像やその後の処理に影響してくる。ネイチャーフォトというくくりになるはずのものが、主観的な要素の強いものになってしまうのだ。

つまり気分が変われば、出来上がりの写真も変わってしまう、といったおかしなことになって行く。写真をひとつの作品として捉えるなら、それもありかなとは思うものの、いつもここのところで納得が行かなくなる。そこには実際の星空よりも、これまでに見た多くの人たちの作例の記憶との比較になっていて、ここはこうしたい、こうなっている方がカッコいいんじゃないかなどといった、およそネイチャーフォトという範疇では語れない虚構に包まれた世界になってしまう・・。

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この記事へのコメント

  • 宮星

    天体の記事になると俄然難しくなってきますね!(^o^;;;
    前記事の特定の天体をアマチュアも含めて各地で同時に観測するなんて・・・知りませんでしたぁ!
    RAWの現像はちょっとだけやったので・・・
    フォトコンの入賞作品を見ると、今ではたいがいが現像ソフトでイジって、現実離れした作品も多いですね!?
    天体だと”元”が分らないので、つい信用してしまいます。
    2019年08月20日 18:20
  • argo

    宮星さん、有難うございます。
    天体観測には、アマチュアの出番が結構あります。プロはやらない観測分野があって、
    アマチュアに委ねられています。機材が進みましたから、アマチュアと言えども精度の高い
    観測も可能になり、記事のようなことも行われるわけです。

    天体の元が分からないので・・というのは、まったくその通りです。ですから、どうにでも
    なってしまうわけで、私など信用していません。
    2019年08月21日 00:28
  • MORINOBUNA

    こんばんは。
    私にとって星空の写真は、カメラマンの方の苦労は置いておき、眺めるだけで吸い込まれるような写真に見入ります。

    しかし、RAWの苦労は同じです、一番分からなくなるのは、何が真実かですね!。
    結局確としたものは無く、私の場合は「記憶色」と言う中に色、彩度、明暗、コントラスト等の要素を再現し、強調したり、弱めたといじります。
    そのうちに、本物は何かとなりますが、結局カメラマン本人の記憶が頼りなのでは!?
    当然、構図は撮るときに決めますが、余裕を持たすか、ギリギリにするかと迷うこともあります、最初から一部のトリミングを想定して撮ることも結構出てきます。

    2019年08月22日 21:47
  • argo

    MORINOBUNAさん、コメント有難うございます。
    そうですね、『記憶色』とはうまい表現ですね。ブログの中の写真はすべてJPGですが、
    私もMORINOBUNAさんと同様、撮影したときの雰囲気で対処しています。
    ただ、天体写真は明るい星くらいは色が摑めますが、星雲となると殆どその色までは
    見えないというか、分からないのが現実です。なので、記憶も何もなくて写っている様子を
    そんなもんかなぁ、といった感覚で処理します。ですから、RAW画像の処理となると、
    結局本当だか嘘だか分からなくなってしまいます。もうそこは処理した人の『このみ』と
    いうことになってしまいます。それでいいのでしょうか・・。まぁ、趣味の世界ですから
    そういう観点で考えれば、アリなのかも知れません。
    2019年08月23日 10:17