持ち出す音楽

音楽の聴き方が変わって久しい。40年くらい前には、"オーディオ"といえば、レコードプレイヤーとアンプとスピーカーという三種の神器を揃えるところから始めて、FM放送を聴くときにはチューナーを、また録音をするときにはデッキを加え、と機器を膨らませて行ったものだった。そしてアンプはプリアンプとメインアンプに、またデッキもオープンリールとカセット、プレーヤーではカートリッジをいくつか取り揃え、スピーカーもツィーターやスコーカー・ウーファーといったレンジごとに分けて組み込んだり、といわゆるマニア化する要素を多く含んでいたため、お金のかかる趣味にもなっていた。ご多分に漏れず一時はかなり入れ込んだ時代もあって、スピーカーの自作など長岡鉄男の著書がバイブルとなっていたこともあった。しかしデジタル時代を迎え、レコードは姿を消しCD一色、またカセットも消えてDATやMDといったデジタルメディアが次々と登場して行った。自分の場合はそうした機器の変化の中で、スピーカーを前にして音楽を聴くといった形が何となく面倒になって行った、という記憶がある。

どちらかというと、音楽を聴くときというのは、車を運転しているときに限られるようになってしまったのだ。それは時代の潮流でもあった。ウォークマンの登場がその先鞭であった。つまり、音楽を聴く場所というのが家の中に留まらず戸外に出て行くようになって来たのだ。つまり音楽を"持ち出す"といった聴くスタイルの大きな変化が生まれて来たのである。やがて、メモリーオーディオなどと呼ばれるような、データ化された音楽を簡単に持ち歩ける時代がやって来て、超小型の機器を使い高音質で簡便な装置で音楽を楽しめるようになった。今昔によりこれほど大きな変化が起きたというのも、オーディオの世界が筆頭といえるかも知れない。ポケットにしまった小さな箱のようなものに何十曲といった量の音楽を詰め込み、ワイヤレスで歩きながら或いは山を登りながら聴いたりする、あのころには想像も出来なかったような音楽との触れ合いが、いま当たり前になっている。

ICレコーダ.jpg
そんな中、ネットの世界ではいまやYouTubeという楽しいサイトがあり、大概の音楽はここで聞くことが出来る。もちろん、大昔のステレオ装置などという機器から流れる音とは違うだろうが、あまり気にならない。むしろ、PCやタブレット・スマートフォンから流れる音に十分に反応でき、また満足できるのだ。過日、ちょっとした曲が気に入りマイブームとなっていたが、YouTubeで検索するとすぐに引っ掛かって来た。それを聞いていたが、車の中でも聴きたいということで、友人から借りたICレコーダにYouTubeの音を取り込み、楽しんでいる。著作権の問題は、あくまで個人で楽しむだけと限定すれば大丈夫だろう。PCのイヤホンジャックからミニプラグでICレコーダのマイク端子に繋ぎ、同時に作動させれば録音してくれる。それをUSBでPCに取り込み、さらにSDカードにコピーすれば、車でも聴けるのだ。かつてカセットからカセットなどへのコピーをすると、音の劣化は免れないことだった。しかし高音質のデジタル録音には、ほとんど劣化は感じられない。お金もかけず、いくらでも録音が可能なこの方法は、持っているレコードをデジタル化するよりも簡単であるし、使い勝手は最高である。

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