小惑星による恒星食

双子座流星群の母天体として知られている小惑星Phaethonによる、ぎょしゃ座の7.3等星の掩蔽観測がアメリカ南西部で成功したという。
掩蔽図.jpg星は明るいと大きく暗いと小さく見えるが、いずれも恒星は無限遠の距離にあるものだから点像になる。これを面積を  持った小惑星が前を通り覆い隠す、ということになると僅かな間であるが恒星の光が見えなくなり、減光する。
こうした現象を離れた複数の地域で観測すると、小惑星の形や大きさが分かって来る。

自分でも小惑星による恒星食の観測?は、ごくたまに条件の良いものをやっているが、あくまでも趣味の範囲であり、最近はアマチュアでもビデオ観測が主流になっていて1000分の1秒単位で観測されているから、眼視でしかも経験も浅いということになると信頼性に乏しいものになってしまう。
アマチュアでも機材の揃ったエキスパートたちが精度の高い観測ができると、小惑星の研究にとっては大きな収穫となり、今回の観測でもPhaethonの大きさなどこれまでの値より精度を上げて知ることができたという。

このPhaethonの掩蔽が更にこの22日未明、北海道の渡島半島を斜めに横切る掩蔽帯で起きるということで観測隊が布陣を敷くという。それに伴いアマチュアにも旅費付きで観測の協力依頼がなされている。
ただ、前述のように今やこうした観測に高精度の時計とビデオ観測は必需品で、眼視の出る幕はない。
今後日本でもJAXAがDESTINY+という計画で、Phaethonに近づいて写真を撮るそうだが、今度の北海道の観測が成功すれば、それに弾みをつけることは間違いない。

小惑星PhaethonはPallasが分裂したものである可能性がある、との研究もあり興味深いが、双子座流星群の母天体とされていることからもわかるように、近日点付近ではダストの放出が確認されている活動小惑星といわれるものだ。DESTINY+計画では、この小惑星に接近して表層の地形や地質を観測し、そのダスト放出機構の解明につなげようということであるが、実際のミッションの前にこの掩蔽観測の成果に期待が集まる。注目したい。

"小惑星による恒星食"へのコメントを書く

お名前:
メールアドレス:
ホームページアドレス:
コメント: