上弦の月と東矩を迎えた木星

久し振りに青空が現れた。折角の晴天に出動したいところだったがタイミング悪く予定があり、午前中は使えず、午後からの出動になった。その帰り道、山の天気は崩れていたが、平野に降りて来ると未だ大きく晴れ間が広がっていた。また陽が傾いて薄暗くなって来ると、帰宅中の車からフロントグラス越しに上弦の月が見えた。そういえば天文カレンダーに、6日には木星の"東矩"が記され、月の南西すぐのところに位置することが書か…

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趣味を納得

処理を変えるとこのように変化する。元が同じであるのに、スライダーの加減によってこんなにも印象の違った写真になってしまう。こうなればどれが本当かどうかなど分かるはずもない。もちろん、この両者の中庸を行くことも出来るし、また別な感じに進めることも出来る。まさに好みの問題である。結局天体写真はお楽しみの産物、ということだ。 まぁ自分とて、わざわざ豪州くんだりまで出かけて撮影を楽しんでいるのだからそれ…

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豪州での収穫

7月初めの豪州南天ツアーの収穫はそこそこあって、気に入った写真もゲットできた。ただRAW画像に対応していると、思いのほか時間がかかり途中で飽きて来る。だからといって、簡便な方法を取ると出来上がりに納得がいかない。・・ とまぁ、ありがちな結果である。 天気も良くないので引きこもって画像をいじってみるがPsも何がいいのか、悪いのか、よく分からない。処理を行なって行く際に、さまざまなエレメントのスラ…

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大マゼラン雲

南天の見ものとしてマゼラン雲を忘れることは出来ない。ごく近距離にある我が銀河系の伴星雲、と言われてきた星雲だ。最近の研究よると、この定説は見直しが進行しているというが、南天の星々を見ていると北天にはない特異な姿で見えるので驚く。緯度の低いケアンズあたりだと数時間は地平線下に隠れてしまうが、パースあたりになると周極星としていつでも見ることが出来る。最初に見たのは20年前だが、予想通りの見え方に違和…

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RAW画像いじり

RAW画像をいじり出すとはまりますよ、と言われていたが、何度も現像を繰り返すと自分の感覚がよく分からなくなってくる。定番の南十字を135㎜で狙うと、コールサックを入れてぴったりとこの画角に収まる。この付近は天の川の中になるので星が多く、また入り乱れた暗黒帯もあり、Apo-Sonnarの鋭い星像だと南十字も判別し難いほどビッシリと星で埋め尽くされてしまう領域だ。 ・・とすれば、ソフトフィルターの…

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小惑星による恒星食

双子座流星群の母天体として知られている小惑星Phaethonによる、ぎょしゃ座の7.3等星の掩蔽観測がアメリカ南西部で成功したという。星は明るいと大きく暗いと小さく見えるが、いずれも恒星は無限遠の距離にあるものだから点像になる。これを面積を  持った小惑星が前を通り覆い隠す、ということになると僅かな間であるが恒星の光が見えなくなり、減光する。こうした現象を離れた複数の地域で観測すると、小惑星の形…

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ISSひさしぶり

国際宇宙ステーションの話題も最近は普通になっていて若田さんが何度も行かれたと記憶しているが、その後はお名前も出てこない。毛利さんのインパクトが大きかったこのミッション、宇宙に飛び出した日本人の数はすでに10名を超えている。 久し振りに、夕方の空に宇宙ステーションが条件良く見られると知り、待機した。この日北西から南東へ飛んで行く姿は真上近くを通り、とても明るく見えた。三脚を取り出しお手軽に空に向…

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夕空の細い月

この時期としては珍しく、夕方月齢2.3の月が見えた。速攻で帰宅、ドームを開けてカメラをセット。D300/F5/EOS5DⅡ/ISO400/0.1sで撮影した。危く近くのマンションに隠れてしまうところだったが、赤くなった細い月を捉えることができた。もちろんこうした細い月の場合、よく見ると欠けている部分が薄らと見えて来る。地球照だ。位置関係から月から見る地球は、満月状に満地球の如く見えているはずだが…

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土星を撮る

宵の南天には木星が明るい。近くにはさそり座のアンタレスがいるはずだが、街中の湿度の高い真夏の夜空では晴れていてもそれを見つけることは難しい。また木星の東30°くらいには土星もいる。よーく目を凝らして見るとポツンと見える。土星は衝を過ぎたところだから、一番の観望どき。しかしこんな感じにしか見えない。木星と土星は並び称されることが多いが、実は土星は木星よりも小さいし、地球からのその距離は木星よりも2…

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RAW画像云々・・

天体写真のあれこれについては、これまでにも様々考えて来た。フィルム時代、淡い天体の光を描出するために、同じ写野を複数枚撮影してネガを重ねテープで留めてDP屋さんに持ち込み、これでプリントしてくれと頼んだことがあった。しかし出来上がった写真の背景はとんでもない鮮やかな青色になったりしてカラーバランスを崩し、がっかりしたり・・。つまり普通の写真と異なる天体写真を思うように表現するには、普通に現像をし…

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全天の天の川

全天を覆う天の川。ケンタウルスのα・βから夏の三角まで。時間を変えて撮影して繋いで行けば、ひと晩でもかなりの範囲を写し込むことが出来るだろう。ただし天の川は天球上を覆うため、細長いものを繋ぐと歪みが出そうだ。それをどういう風に解消して行くのか、それも面白いテーマである。次の課題にしても良いだろう。

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ひしめく星雲群

天の川もこうなると不気味さも感じる。今回の渡豪における一番のテーマは『さそり座』だった。そのさそり座周辺を捉えたショット。アンタレス付近は勿論、天の川周辺の大小の星雲群。とても双眼鏡では捉えきれない天体の数々が写し込まれている。改めてカメラの威力を知る。

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黄道光

豪州では日常的に晴れてさえいれば、朝と夕星空の競演の前後に黄道光が怪しい光を東天・西天に見せる。国内では見たことのなかったこの光、豪州に通うようになると当たり前の光景だ。写真を目的に出かけていると、場合によってはとても邪魔になる存在であり、夕方の場合なら暗くなるまで西の空は撮影の対象にはならない。また朝の場合は、薄明と相前後して見え始め、次第に東天高くまで光の筋が延びて行く。やがて薄明が進むと星…

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赤い天の川

7月上旬の豪州QLD州では、日没時にカノープスが南西の地平線上に見え、注意するとプロキオンもその右手に見える。しかし暗くなって行くうちに、気がつけばその両者は地平線下に沈んでしまう。代わって南の空を見上げると南十字からさそり座に向っている天の川がぐぐっと競り上がって来る。そしてひと晩星を見ていると、夜半には天の川は子午線を越えて逆転し、05時を回るころにはさそり座も頭から地平線に叩きつけられるが…

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強 烈

さそり座のアンタレス付近には様々な色合いが示される星雲群がひしめく。これらは意外に簡単に捉えることが出来るが、そのためには明るいレンズと高感度なカメラが必要だ。撮りっぱなしの画像では白っぽく淡いガスが黄色・赤・青のうっすらした色合いを見せるだけだが、それをもとにレタッチを加えて行くと、こんな画像に変わって行く。まさに強烈!! こんな色になっているはずもない。デジタル写真はレタッチが前提だ、という…

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同じように見えても撮影は異なる

体調が戻ったかのように見えて、実はまったく戻らない。画像処理も結構体力勝負のところがあって、処理に手間をかければ際限なくマウスを動かす指と時間の狭間で疲労もする。ジメッとした肌寒さの中で少し動くと妙な汗をかき、爽やかさのさの字もない。畢竟おざなりの対処になってしまい、ブログに載せるほどのものではなくなっている。食事は普通に出来ているが、不快な時間が過ぎている。

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さそり座付近を撮る

体調が戻って来たので、今回の豪州で撮影して来た画像を開いてみた。実は今回の南天ツアーのテーマは『さそり座』だった。Milvus 1.4/85 を使い、さそり座を中心とするその周辺の天の川を切り取りたい、と考えていた。しかし、案外それは難しかった。というのも、さそり座という星座は意外に大きく、何コマにも分けて撮影するうちにさそり座は子午線を越えて行くのだった。 Milvus 1.4/85 が…

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豪州の星空

さて肝心の星空は?というと、相変わらずの満天の星空を堪能したわけだが、今回は挑んだ4晩のうち夜通し晴れていたのは1晩に留まった。タイミング的にそうなってしまったようだが、QLD州の天気は6月・7月は乾季に当り概して晴天が続く。しかも暑くなく過ごしやすい気温が続くので好ましい。こればかりは、当日になってみないと分からないものであるが、ネット検索で晴れ間を求めて思い切った移動が可能であれば、十分に晴…

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バランスウエイト装置

具合が悪くても相変わらず目覚めは早く05時半には起き出してしまう、老化か・・。パジャマでゴミ出しをして、恥ずかしいので走って家に戻る。それでも身体は大丈夫そうなので、体温を測ってみると36.3℃。こりゃあ回復して来たな、と思いきや頭痛が鼻水が・・、とまだ不調は続く。あとはやはり山だろうか・・。しかし、この天気では山に登っても楽しくなさそうだ。 豪州から帰ってからすぐに具合が悪くなってしまっ…

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豪州ツアー最終日

当初の予定は帰国当日は夜中まで、と時間を区切り、機材はそのまま車に乗せてCairnsを目指し、明るくなってパッキングしやすいところまで走って、08時にCairnsに帰れれば大丈夫、と踏んでいた。しかし、前夜のうちにCairnsに帰っていれば、その後の日程にかなりの余裕が生まれる。これまでも、そうしたことがあった。帰国当日の走行は意外に大変だから、前夜のうちに戻っておく。そうすれば、12時のフライ…

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豪州ツアー5日目

町に戻ると朝のうちはよく晴れていたが、いつものように朝食を摂りゆっくりした時間を過ごしているうちに雲が出て来ていた。しかし朝方は寒く感じられた空気もだんだんと温まり、過ごしやすい時が流れていた。 公園のベンチに腰かけて、今後のことを話し合っているうちに突然二両編成の電車がやって来た。エーッ、電車が走っているんだ、と興味深く車両の写真を撮らせてもらった。また電車にはお客も20人ほど乗っていた…

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豪州ツアー4日目

眠い。ツンツンした枯葉が靴下を通して足首に刺さり痛い。あたりは牛の糞で臭う。ここを使うときは昼間に準備をしないと、だめだ。ここは去年見つけたポイントであったが、Undara Volcanic Nat Parkの一角で近くにKalkani Craterがあり、トイレやベンチまた水も出るので重宝した。まずは朝の散歩として、クレーターの周りを歩いてみようということでゆっくりと斜面を登って行く。 …

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豪州ツアー3日目

去年Chillagoeを去る際に観測ポイントの一角に、折り畳み椅子を隠しておいたが、まる一年経ってもそのままの状態を保ち、ビニールで包んだ椅子は無事だった。この椅子は背もたれがあるため、ホームセンターで購入した安物であるが十分にその機能を発揮してくれて、前夜も雲に覆われた空をうらめしく見ながらもしっかりと寝てしまうのをアシストしてくれた。 決して寝覚めの良い朝ではなかったが、睡眠不足感はな…

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豪州ツアー2日目

夜明け前、スバル付近に黄道光が立ちあがって見えた。毎回豪州に来て思うのは普段日本では見ることのできない黄道光の光に触れ、日本での大自然の営みには欠落があるということを知ることだ。機材を撤収して、いつもお世話になっているラグビー場のトイレで顔を洗い歯を磨いたりしてサッパリした。 有り余る時間にのんびり靴下やタオルを洗い、ユーカリの木にぶら下げておくと、陽が高くなるうちに乾いてしまう。朝方は寒…

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豪州ツアー1日目

予告がなされてたブログのリニューアル。帰国してあまりの変化について行けず、立ち往生。手探りのまま、6月30日からの豪州ツアーを書き留めたい。 飛行機は雨模様の天候でフライトが遅れ、現地到着もやや遅れたものの、Cairnsの天気は上々。これは5年振りにWalsh's Pyramidに登れると、HUNGRY JACK'Sで朝食を摂りGordonvaleに向かう。 爽やかな晴天であった…

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 豪州南天ツアー 

99年に始めた豪州南天ツアーだが、回を重ねて今回で18回目になる。ほぼ年1回は出かけている計算だ。最初は土地不案内だけではなく、言葉をはじめとして様々な異文化に対して数日間の滞在が可能であるのか、不安だった。というのも、宿泊施設は使わずレンタカーでの旅行であったし、目的が星を見に行くといったいわば、軌道を外れた冒険的なものであったからだ。しかし不安は見事に解消し、いまやごく普通に出かけること…

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 さそり座の木星 

   自宅の寝床の天井には2007年5月に豪州で撮影した全天の天の川の写真が貼ってある。その中央部にはさそり座があり、    そこにひときわ明るく木星が写っている。いま宵の南の空にさそり座が見えて、そこに木星が巨光を放っている。木星の公転    周期12年が経過したことが分かる。梅雨の晴れ間の昨日、久し振りに望遠鏡を振った。ちょうど、昨夜の木星はシーイングも    良く、とても良く見え…

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 届いた会報 

年に三回ほど会報を制作して活動をしている天文関係の会から会報が送られてきた。自分も長らくこうした星関係の会に所属して、会報を作ることに携わって来たので、ついついそういった立場・目線で戴いた会報を見てしまう。自分ならどういう風にするだろうか、記事のレイアウトや表紙の体裁など、制作者の感性にもかかわることについて比較してしまいがちだ。 諸事情で退会したが、その後は会報も出ていないようだ。自…

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 M27再処理 

   先週は何かと予定が詰まっていて、落ち着いて家にいることもなかったが、今週は自宅に閉じこもらねばならないこともあり、    少しまったりするつもり・・。今日も部屋を出ることもなく、PCに向き合い5月の初めに撮影したM27の写真を再画像処理したり    して時間を費やした。処理の方法を変えることによって、こんなにも画像に違いが生まれてくる。やはり画像処理は画像作製    以外の何もの…

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 B143 

   極軸の再セッティングの確度を確認するべく、肉眼では見えないものの写真には捉え易いわし座の暗黒星雲B143をヴェガから    アストロスケールを使って導入してみた。すると、見事に視野中心に導入されていた。星々の中の暗黒帯であるから、よくわか    らない画像だが、なにやらクネクネしたものが写っている。ギリシャ文字のζに似た姿だというが、よく分からない。    そこそこに精度よく…

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