天気の行方が心配だったが、北へ上るにしたがって流れる雲も無くなった。スキー場末端の道路は広く除雪されていて数台の車が駐車していた。フェンスをくぐってスキー場へ侵入する。
すでにスキー場上部には2つの人影が見えた。トレースも二本延びている。またスノーシューの足跡も併走している。先行者は3人だ。
トレースは細く、ポンツーンには役不足。ラッセルをいただけるかと思ったがさにあらず、2倍の太さのラッセルは自分でやることになった。
まっさらの斜面には美しいパウダーが載っている。残念ながら、先行者のトレースが遠慮会釈無く中央突破を果たしているので、これ以上汚さぬように細いトレースの上を行く。
去年より少し雪が多いようだ。天気もこれまでで一番いい。気持ちはハイになるが、昨夜は3時間ほどしか睡眠が取れなかったので、イマイチ調子が上がらない。
ようやくスキー場上部に登り上げて樹林帯に突入して行く。林間の緩い斜面を登って行くと程なくして、これを抜けて低木の原を行くようになる。すると、稜線の向こうに那須連山の美しい姿が目に飛び込んできた。
素晴らしい、思わず興奮。インターを下りたときから、山は見えていたが、より近づき迫力を増した。雪化粧した那須の山々は力強く、とくに朝日岳の鋭鋒が際立っている。
最後に広い斜面をジグザグに登り小ピークを巻くと、山名標柱のある山頂に至る。突然猛烈な風に吹かれ、みるみる手の先が凍りついていく。長居は無用といいながらカメラを振り回す。
相変わらず、登高意欲を掻き立てる峰々が連なっているが、この時期の雪の量がここ数年では一番多く、山は光って見えた。寒風に吹かれ30分、滑降に移る。展望も良く利くので、少し遠回りしながらスキー場へ出る。
スキー場の大斜面にシュプールを刻みながら、少しずつ高度を下げて行く。最後にゲレンデを離れてパウダーのまっさらな広い斜面を堪能する。
土曜日とあって、今までに無く多くの登山者を見たが、先行者に追いついたのでまっさらなすべすべ斜面を十分いただくことができた。今度はウィークディに一番乗りしたい。
ブログ気持玉
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