太郎山

前日のニュースで戦場ヶ原のズミの様子を流していた通り、戦場ヶ原を突っ切る国道からは満開のズミの様子が見られた。実に3月末以来の奥日光、自粛緩和もあり低山徘徊もだんだん厳しくなって来たので、すこし遠出をした。さすがに1500mを越えると草花の様子は里山とは違っていて、ヤシオツツジはいまが満開で、山はようやく新緑の季節を迎えていた。
いつものところに駐車してハガタテ薙に向かう。いきなり気になる花を見つけた。立ち止まり、撮影。しかしマクロ設定にしてもなかなかピントが合わず苦労しながらシャッターを切る。その後も、小さな可憐な花に山に向かう気がそがれる。ようやく薙の入口に出る。ここは木々が覆いかぶさっているので、いつも少し暗い。突然目の前でキーンという甲高い声がした。これを抜けると堰堤にぶち当たる。かつては、ここから登って行くと落石の多いハガタテ薙に入り、ほどなくすれば水場に出た。この薙を流れる沢は殆ど伏流だが、この付近だけ流れが出ている。水を汲んでコーヒーを沸かした日々は遠い過去。

よく見る花。
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葉っぱがイチゴ系。
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ニガナにしては花弁が多い。
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小太郎が見える。
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クワガタソウみたいだけど、その仲間か・・。
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薙下部の樹林帯。緑のトンネルだ。
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これは?
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タチツボスミレか・・。
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堰堤建設の作業道が三番目の堰堤あたりまでなら今でも通行できるが、道跡も次第に薄れてきている。そこに様々な小さな花が咲いていた。埋もれてしまうような花々を見ながら薙の縁を登って行く。三番目の堰堤から薙に降りて踏み跡を追うと四番目の堰堤下に出る。ここからは傾斜が急になり難儀するが、薙の右岸の立木の間を登って行く。倒木が見えてきたら、右手に進み薙のすぐ縁を登って行く。岩屑の薙の底に出る手前にケルンを積んであるが、崩れていた。毎年雪で崩れてしまうのだ。今度の秋には頑丈に作りたい。
二股はもうすぐ、右に入って行く。火山性の岩石と砂礫の斜面は、崩れやすいところもあり注意も必要だが、快適な登り。まもなく薙の広場と勝手に呼んでいる薙の中間点に出る。かつてはここをスキーでかっ飛ばした。ここはそのまま直進して行く。大岩が折り重なった右ルンゼを行く。振り返ると山王帽子山が望まれる。ルンゼは不安定な岩の重なりのように見えるが、そうでもない。しかしできるだけ刺激を与えないようにしながら高度を稼いでいく。ルンゼが左に折れて行くと、さらに大きな岩が立ちはだかるように折り重なっているのが見える。傾斜はせり上がってきて高度感抜群。薙の末端が見えて来ると、その上の樹林の中に黄色のテープが見えて来る。かなり前にセットした目印だ。ようやく薙の登りを終えて、樹林帯に突入。このあとは獣道を行く。獣道は獣にとって歩き易いところにつけてあるので、人間にとっても歩き易い。途中から真上に直登して登山道に飛び出す。標高が高くなり、いつの間にか頭上は雲に覆われていた。

うーん・・。
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可憐。
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この薙にこんなに手をかける意味があったのだろうか。結局、この程度の護岸では崩れてしまう。
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おお、フデリンドウと見た。
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これもね・・???
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堰堤上部より戦場ヶ原を見下ろす。
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最終堰堤から見上げる。いよいよ薙本来の岩塁の谷に向かって行く。
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倒木をくぐり、岩ゴロの薙に突入。
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毎年ケルンを積むが春には作り直す。
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二股。右股に入って行く。
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二股を振り返る。
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薙の広場。ここから右ルンゼに入って行く。
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険悪な右ルンゼを登る。
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振り返ると山王帽子山が次第にせり上がって来る。
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写真にすると小さな傾斜に見えるが・・。ルンゼは正面奥で左に屈曲している。
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次第、次第に岩塁の大きさが巨大化する。
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登り上げた薙トップから樹林帯に入る。
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獣道を求めて登る。
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笹原が後退しているようだ。登山道に合流。
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すぐ上が白根山の展望台、だいぶ雲が流れて来ていてその姿を見ることは出来なかった。ここまで登ると、太郎の山頂まではもう僅かだ。薙の登りは傾斜もあり、不安定な岩場の登高だが、一般登山道に入るとぐっと楽になる。木々の隙間から太郎の山頂が覗き、大きく道がえぐれたところを過ぎれば、崩壊地から緩い斜面を登り小太郎のピークに出る。
山頂への稜線はあっという間に雲に隠れてしまった。岩場を越え、一旦グッと鞍部まで下り登り返す。お花畑の火口を見下ろし、稜線が平坦になると新薙からのルートを合わせて山頂に至る。いつもながら、静かな山頂を楽しみながらひと心地着く。雲の中かと思っていたら、白根山や燧岳もその姿を現し、大真名子や女峰山ら周囲の大展望にも恵まれた。

折角の白根展望台だが、白根山は雲の中だ。燧岳も隠れてしまっている。
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これまでと打って変わって、気楽な一般道。
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太郎本峰が見えた。
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おっと、踏んでしまいそう・・。
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小太郎に出た。本峰まではあと少し。
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ガスが巻いて来た本峰への稜線。
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鞍部から登り返したところから、お花畑の火口を見る。
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太郎山山頂が手の届くところまで近づいて来た。
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太郎山山頂。
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小太郎と中禅寺湖。
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下山は来た道を帰るが、薙の下りはかつてのハガタテルートを使う。登って来た右ルンゼを下降に使うには崩壊が激しくあまりに危険だ。小太郎との鞍部に下る手前の岩場でも、足元に気になる花が見られ、足を止めた。小太郎を過ぎた辺りにも登りでは気づかなかった花があった。例によって殆ど名前は分からないが、カメラだけは向けて行く。白根山の展望ポイントでは、今度は雲が切れて姿を現していた。山王帽子山への分岐に出る。ここからは、藪を漕ぎながらの薙の下降になる。細心の注意を払っての下降だが、たまに石を落としてしまう。火山砕屑物の斜面を下って行くと、いまはメインの登山靴ではなくミドルカットのサブなものだから、細かい砂が入り込み易くリソールが早く済むことを願う。
二股を過ぎ、薙を渡ってケルンに到着。ここで小休止、ケルンをもう一段高くした。ここからは堰堤に沿って下って行く。フデリンドウがあちらこちらに見られ、山行の終盤を楽しませてくれた。薙を抜け林道に出ると、またまた名前のわからぬその色が魅力的な花に出会う。そうこうしながら、駐車ポイントに戻る。

キクザキイチゲにしては花弁が少ない。
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鞍部に降りる手前から小太郎を望む。
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小太郎から白根山方面を見る。
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残雪は殆どない。
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山王帽子山との分岐。ハガタテ薙に向かう。
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かつて登山道であった名残り。
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薙の広場から戦場ヶ原を俯瞰。
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二股付近。
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四番目の堰堤上部から見下ろす。護岸はどんどん崩れている。
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薙を下る。
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林道まで下ると、この花がまた見つかった。地面にへばりつくように咲いている。
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この記事へのコメント

  • 芝刈り爺さん

    いい山ですね!さすがにすごいところを登って下るんですね!
    気になる花、ヒメイチゲ(小さいなら)だと思いましたが、、。
    2020年06月07日 09:02
  • argo

    芝刈り爺さん、奥日光には主だった山が沢山有りますが、イチオシは太郎です。おかしな
    ルートもいろいろ登ったり降りたり、熊と結構近い位置で目が合ったり、と思い出が多く
    あります。独立峰というのも魅力です。
    2020年06月07日 11:52